アーサー・C・クラークの不朽の名作SF
『幼年期の終わり』
(1953年刊)について、
その壮大なストーリーと
哲学的な結末を
5分で解説している動画です。
プロローグ:オーバーロードの来訪
20世紀後半、
米ソの宇宙開発競争の最中に、
巨大な宇宙船が突如として
世界の主要都市上空に現れます。
異星人の代表は自らを
「カレルレン」と名乗り、
人類を管理下に置くと宣言しました。
彼らは
「オーバーロード」(最高君主)
と呼ばれます。
第一部:地球とオーバーロード
黄金時代の到来
オーバーロードの
圧倒的な科学力と指導により、
戦争、貧困、病気がなくなり、
人類は史上空前の平和と繁栄を享受します。
姿を見せない支配者
カレルレンは
国連事務総長とだけ壁越しに接触し、
決して生身の姿を見せませんでした。
「50年後に姿を現す」
という約束を残します。
第二部:黄金時代と悪魔の姿
約束の刻
50年後、
カレルレンがついに人類の前に姿を現します。
その姿は、
翼と角、尾を持つ、
まさに人類の宗教画に描かれる
「悪魔」そのものでした。
しかし、
平和を享受していた人類の多くは
彼らを受け入れます。
宇宙への渇望
繁栄の影で、
科学的探究心や
宇宙への情熱を失いつつある人類に
危機感を抱く
天文学者ジャン・ロドリックスは、
密かにオーバーロードの宇宙船に乗り込み、
彼らの母星へと旅立ちます。
第三部:最後の世代(トータル・ブレークスルー)
子供たちの変異
地球の子供たちに
突如としてテレパシーや透視などの
超能力が備わり、
睡眠を必要としない異変が起きます。
彼らは人類という種を超え、
宇宙を統括する精神体
「オーバーマインド」
へと進化(融合)し始めたのです。
オーバーロードの使命
実はオーバーロードたちは、
この「人類の進化」を見届けるための
世話役に過ぎませんでした。
彼ら自身は進化の行き止まりに達した種族であり、
人類が到達する精神の高み
(オーバーマインド)へは
決して辿り着けない存在だったのです。
人類の終焉
母星から帰還したジャンは、
変わり果てた地球で
最後の一人となります。
進化した子供たちは
地球のエネルギーを吸い尽くして宇宙へと去り、
ジャンは消滅する地球と共に
その最期を見届け、
オーバーロードに報告し続けました。
結論
『幼年期の終わり』は、
「人類が個体としての
『幼年期』を終え、
大いなる宇宙の精神体へと
融合していく過程」を、
科学的な想像力と
悲哀に満ちた視点から描き出した、
SF文学の最高峰の一つです。